器具の準備・受け渡しについて

 診療介助をするにあたり、患者さんのカルテを見て今日は何の治療をするのか、この治療にはどんな器具や薬剤が必要かというのを即座に考えて用意するのも重要な歯科助手の仕事です。どの診療でも必ず使うものもあるでしょうし、この歯科医師はこの治療にはこれは使わないとか、同じ器具の中でもこっちの方を好むなど、それぞれ歯科医師の治療スタイルやクセを掴むのも慣れてくると分かってきます

  慣れるまでは先生が欲しいものと違うものを渡してしまったり、もたもたして治療に集中している歯科医師や衛生士さん・先輩助手さんにイライラされることもあるでしょう。ときには厳しく叱られたり、または患者さんへの不安感を与えないために声に出して怒られること冷たく態度に示されることもあります。

 真剣な医療現場ならではの緊張感のある空気に耐えられなくなる人もいます。こういう雰囲気は少なからず誰もが経験するはずです。そうやって仕事を覚えていくわけですが、チームワークで診療に当たるのでみんなに迷惑をかけないようせめて少しでも早く器具の名前や用途、使い方を覚えることが大切です。

  器具の受け渡しも歯科医師が受け取りやすい位置や角度、渡されたらそのまま持ち替えたりせずに治療に移れるようピンセットや鉗子(かんし)などの向きを注意して渡してあげると親切ですし、歯科医師からもできる助手!と思われます(笑) それに気を払いすぎてもたもたしていたら台無しですが(苦笑)

  また、患者さんの顔の上で器具などの受け渡しをしてはいけません。鋭利な器具や薬剤を顔の上や目の中に落としたりしては大変です。顔にタオルなどをかけていたとしても顔の上で受け渡しをするのはやめましょう。

 麻酔をする際には、注射針の扱いに注意が必要です。注射が終わった後に注射針にキャップをして針を外しますが、この際に誤って自分の指に刺してしまう事故があるのです。グローブをしていても針は貫通します。歯科医院では特に感染する病気を持っているかどうかまで確認しないところが多いですし、患者さん自身も自覚していない場合もあります。

 患者さんがB型・C型肝炎など感染症のある方であれば感染する可能性があり大変危険です。実は私も針を指に刺してしまった経験があります。特に病気のない患者さんで問題ありませんでしたが。。。

  これは初心者だけでなく、麻酔は1日に何度も扱うため慣れから油断も出てきます。注射針を扱う際はどんなに忙しくても落ち着いて毎回注意することが必要です。